文 : 鈴木淳史
Mon.22.Sep.2014
ラジオで喋らせて貰う…そんな話を書いてから、早半年…。
久しぶりの内容も、そんなラジオ関連の話で御座います。
ABCラジオ『よなよな~なにわ筋カルチャーBOYZ~』(毎週火曜夜10時~深夜1時)で喋り始めたのが、4月1日。
ちょうど5回目の4月29日、番組の形が見え始めた頃、とあるゲストを迎えさせてもらった。
その方は、カンパニー松尾監督(以下、カン松さん)。
AVの監督でカルチャー畑とも関係深いのは知っていたし、でも詳しいわけでもなく、そして話題になっていた『劇場版テレクラキャノンボール2013』も、そこまで詳しい情報は知らなかった。
知り合いのライターが宣伝を担当する事と、番組スタッフふたりともが尋常じゃないくらいにカン松さんのファンであった事、そして何か面白そうな匂いを感じて、番組への生ゲストが決まった。
そこで、ようやくサンプルDVDを貰ったのだが、鑑賞後の衝動は…事前の予想を遥かに超えた…。
誤解を恐れずに言うと、感動した。
当たり前だが、普通のAVではない。
AVなんて…言い方は悪いが、何かしらシチュエーションのスタジオを借りて、エロい女優がハメられていたら…それで成立する。
極論、男優を排除したっていい。
個人的に、そんな映像には興味がないからこそ(…というのも、そんなのを観るんなら自分の頭の中でエロい映像を妄想再生した方がよっぽどパッカーンな気分になる)、AVは観なかった。
カン松さんの「テレキャノ」は、そういう作品と比較すると無駄なものだらけだ…、そして、その無駄に誠実さと真実がある。
6人の男たちが車やバイクで競走しながら、仙台や北海道へ向かい、そこでナンパした女性とのプレイを点数で換算していく。
夜にはホテルの一部屋へ集い、小学生の秘密基地もしくは中高生の部室もしくは大学生の下宿でバカ笑いしながら自分の宝物を見せ合うかのように、それぞれの映像をプレビューする。
そんなユーモアもありつつ、6人の誰にも負けたくないというガッツがあらゆる方向に向かい、気が付くとドラマが生まれている…。
で、見事にこちらは胸が熱くなり、涙していた自分がいた。
バカバカしくて笑い、バカバカしくて泣けて、バカバカしくてヌケる…とにかく不思議なんだが、突き動かされるAV。
まぁ、要はちゃんとした物語があるし、それをこちらはドラマチックに受け止める…。
そこに映像や音楽のセンスも乗っかり…とどのつまり今までに観たことない映像作品になっていた。
後、ひとつ言えるのは押しつけがましさの無さもでかい。
たかがAV感を出した上で、されどAV感があるので、巻き込まれてしまう。
グダグダ書いても仕方ないから、このあたりで止めますが、何かしら引っかかると想いますよ。
うんうん、ほんでもってあまりにも観てほしいから番組とコラボした上映会イベントを2部にわけて、よなよな…つまりは朝までやっちゃいます。
9月26日金曜日ロフトプラスワンウエストで…詳細は下記を!
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/west/26620
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/west/26628
この日にあなたとお逢いできる事を心から祈って。
おあとがよろしいようで。