文 : 鈴木淳史
Wed.26.Sep.2012
実母の「オカン玲子(65) 世間にカンカン!」というコラムとリレー連載をやらせて頂き始めましたが、第1話から反響とビュー数で圧倒的に負けている息子の方のコラムです、こんにちは。
なるべく軽妙洒脱でドライなコラムを心がけたいものです。
第2話…、さて唐突ですが私、10月5日金曜日梅田クラブクアトロで『SUZUDAMA’12~鈴木魂~ 新座長襲名公演』というイベントを催します。
関西の名物イベンターである清水音泉が夏に催す野外イベント「OTODAMA~音泉魂~」の後夜祭として、2009年からスタート…、何とオフィシャルでパロディーさせてもらってるわけで…。
ざっくり、プレイバックしてみましょうか。
2009年
梅田Shangri-La
SCOOBIE DO×ミドリ
2010年
神戸VARIT.
SCOOBIE DO×KING BROTHERS
2011年 第1夜
心斎橋クラブクアトロ
SCOOBIE DO×レキシ
2011年 第2夜
KYOTO MUSE
KING BROTHERS×GOING UNDER GROUND
大阪神戸京都…関西三都物語な上に、3年目なんて調子に乗って2夜もやらせて頂いています。
何気に(エエ意味での)ノリで始まった「SUZUDAMA」も、今年でありがたい事に4年目。
そんな今年の面子はというと…。
SCOOBIE DO(名誉座長)
四星球(新座長)
N’夙川BOYS(見届け人)
右横の不思議な呼び名については、『鈴木淳史の「ブログでも書いたら」と東京の偉い人に言われたので書いてみますブログ。』(http://d.hatena.ne.jp/suzukiatsushi/)という何かとタイトル丸被りなブログをお読み下さい。
「おいおいおい!! 単なる宣伝かよ!!」とお怒りの、そこのあなた、そうなんです、単なる宣伝なんです。
が、それで終わっちゃお終いよ…てなわけで、伝説の第1回大会を一昨年解散したミドリをフォーカスしながら振り返ってみたいと思います。
昨年春発売の雑誌「MARQUEE」でミドリ解散特集に約3300文字で寄稿させてもらったのですが、そこで明かした全貌にも沿った形で、本日2度目のプレイバックしてみましょうか。
ミドリとは2005年インディーズでのファーストからの出逢いでありますが、状況がガラッと変わったのは2007年。
つまり事務所、レコード会社、イベンターという大人たちとスクラムを組み、本気で天下を獲りに行った時期。
この辺りの流れは先述の雑誌「MARQUEE」をご参考して頂き、こちらは一気に時計の針を2008年にしましょうか。
2008年、押しも押されぬ人気バンドになっていたミドリだが、9月に参戦するはずだった「OTODAMA~音泉魂~」を諸事情により欠場。
その時に代打として急遽参戦したのが、SCOOBIE DO…、しかし、ボーカルのコヤマシュウ氏が他スケジュール(本人たちいわく歯医者…実際はライブ!)が入っていたため、演奏隊3人による”代打屋FUNKY3”のみ参戦。
そこに色々なバンドのヴォーカルが加わり、セッションしていくスペシャルプログラムとなった。
そして2009年、「SUZUDAMA~鈴木魂~」発足へ…、マッチメイクを悩む中、音泉の男湯(役職!?)ことT氏が、互いの趣味であるプロレスとお笑いを踏まえた上で、「因縁試合」というストーリーに沿って、SCOOBIE DO VS ミドリという最高の試合を提案してくれた。
ミドリのボーカルの後藤まりこの魅力はライブでのステージング…自分の想いを全てぶちまけるような歌…動き…言葉…。
当時、言葉…つまりライブにおけるMCも寡黙になっていた。
関わる全ての人に愛し愛されたい気持ちを伝える言葉を、当時の加熱するミドリへの周りの状況を見ながら、封じていたように思う。
しかし、地元の大阪時代から慣れ親しむライブハウスでの、この日…久しぶりにMCで自分の想いを熱く語ってくれた。
少しずつハコを大きくしていた時だった為、昔からのホームとも言える小バコでのライブに、ファンは熱狂的な盛り上がりを見せた。
そして、対戦相手で先輩バンドでもあるSCOOBIEは自ら「LIVE CHAMP」と謳うだけあり、興奮して全力を使い切ったように思われていた観客を、より一層の興奮の渦へと巻き込んだ。
ここからの描写は雑誌「MARQUEE」でも記述したし、本当に自分はミドリを好きだなと思ったシーンである。
SCOOBIE熱狂の様子を袖で観ていた後藤は、突然、楽屋へと消えていった。
アンコールの準備で楽屋へ戻ろうとする僕は、楽屋途中の階段で、号泣する後藤に遭遇…。
自分の観客がSCOOBIEに熱狂している姿に、「悔しい…」と泣いていたのだ。
ミドリ担当でもあり、長年SCOOBIEを担当しているT氏は「それだけ、SCOOBIEを本気にさせたから!」と励まし、僕は横で「ありがとう…。そこまで本気でライブしてくれてありがとう…」と後藤以上に泣きじゃくるしかなかった。
アンコールセッションでは、さっきまで泣いていたのが嘘かのように後藤は衝動だけでない可憐さをたっぷりと感じさせる素晴らしく緩急のあるステージを見せてくれた。
その後、SCOOBIEとも交友を深めたと聞き、忘れられない一夜となった。
それから1年2ヵ月後の2010年末、ミドリ突然の解散。
今年6月、ソロデビューアルバム「299792458」の取材で逢った時、何かが吹っ切れたような顔をしていて嬉しかった。
今月、舞台「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」でも甲斐甲斐しく転換などを手伝うまりこちゃんを見て、次のステージへと進んでると確信できて、こりゃまた嬉しかった。
たった3年でも、こんな歴史がある。
ジャンル関係なく舞台での出来事…、つまりライブは生きているし、毎回何かが起きる…演者の生き様を体感できる。
そんなライブ観戦のひとつとして、鈴木魂を選んでいただけたら幸せです。
当日、「『型破リヰナ』の第2話読みました!」と会場で、僕に言ってくれたら何か粗品を贈呈します。
まぁ、多分間違いなく、みんなオカン玲子(65)に声を掛けるんだろうな……、おあとがよろしいようで。
『SUZUDAMA’12~鈴木魂~ 新座長襲名公演』
10月5日金曜日
梅田クラブクアトロ
18:00開場 19:00開演
SCOOBIE DO(名誉座長)
四星球(新座長)
N’夙川BOYS(見届け人)
前売2800円 当日3300円
お問い合わせは清水音泉まで。
http://www.shimizuonsen.com/