文 : 鈴木淳史
Fri.9.Nov.2012
カーネーションの歴史を語るみたいなノリのタイトルで始めさせてもらいましたが、もし耳鼻咽喉科というバンドを御存じなかったら、すぐにヤホーでもしてください。
さて、追って話していきましょう。まず、更新日が本来は水曜でありながら、木曜になってしまった理由から。日曜から熱を出していたわけです。日曜明け方から異変を感じていたのですが、ギリギリまで寝ることで誤魔化して、夕方も普通にインタビュー1本をこなしていました。夜、ようやく熱を測ると39度…。明け方には、40度…。切迫仮死状態で生まれ、未熟児、歩きゃつまづく走りゃ転ぶ僕は、常に病院通いをしておりました。が、大病で可哀想で…何ていうタイプではなく、後輩の言葉を借りるのであれば…。
「何だかんだで普段元気なのに、病にかかるときは面倒な病にかかりやすいですよね…」
完全に馬鹿にされてますな…。でも、まさしく、そう入院とかにはならないんですよね。ちなみに、ここ数年かかった病気は、蜂窩織炎(ほうかしきえん)、伝染性単核球症(キス病)、マイコプラズマ肺炎など。”ほうかしきえん”なんて絶対に読めないし、次のキス病って…。アメリカの高校生がキスで伝染しやすい病気であり、日本では基本的に幼児にしかかからない病気。なぜ、僕はキス病に選ばれたのか…。もちろん、病名を伝えたら、みんな間違いなく性病だと勘違いしてましたが、断じて違いますからね。大トリは、マイコプラズマ肺炎。今でこそ少し知られる病気ですが、僕がかかった2年前の初冬は病名を伝えるだけで、みんなが「えっ?! 何て?!」と聞き返す。そりゃそうだ、何かもう戦隊ヒーローもののスペシャル技みたいだもんな。そんなわけで、不遇の病人生活をしてきている。
時計の針を今に戻して、40度の話。ここ10年くらいの行きつけの内科で点滴をして、座薬をぶち込む。診断は、特に無く、あやふや。薬のおかげで熱は下がるが、体の痛みや疲れは取れない。最初からの喉痛みに加え、持病の中耳炎の気配までしてくる。別にこれでいいのだ、最初から応急処置のつもりで行っているから。
さぁさぁ、ここで遂に耳鼻咽喉科の登場だ。25年来通う、小学生低学年時からのかかりつけの先生。とにかく、この先生は明確であり明晰、間違いなく名医だ。対面の椅子に座ると、先生の両太ももで僕の両太ももをしっかりと押さえつける。喉を見て、数種のノズルで液体噴射、次は鼻へ数種のノズルで液体噴射。気が付くと、体を椅子ごとグルリンと回され、耳をスコープで覗き見。そして、ひとこと「インフルエンザではないな。採血と尿検査だけしとくか」。僕は、心身ともに先生の言いなりだ。体感時間は、数十秒くらい…。
いつの間にか脱がされてヌードを撮影されたグラドルの気分…。椅子をグルンと回された時は、いつの間にか帯をグルングルンとほどかれ回される村娘の気分…。ノズルやスコープでの診療の時は、いつの間にか数種の道具をありとあらゆる穴に突っ込まれたAV女優の気分…。全てがあっという間の放心状態…。でも、満足して、うっとりしている…。全くお上品じゃない表現になったのだが、あながちおかしい表現ではないと想う。まな板の上の鯉…、そんな気分…。
少し恍惚とした表情で待合室に座っていると、34歳のおっさんを一桁の年齢から知っている先生は「あつしく~ん、痛くないか??」と気遣ってくれる。もう、「抱かれてもいい…」とすら想わせられる…、想うか!! バカヤロウ!! 何の話や!!
てなわけで、みなさん、この季節は”うがらい”(うがいと手洗い)をしっかりやりましょう。そうじゃないと、僕みたいに間抜けな事になりますよ。そうそう、明日は採決と尿の検査がわかる日…、また耳鼻咽喉科に行けるなんてドキドキする…、するわけないやろ!! やめさせてもらうわ!!
おあとがよろしいようで。
追伸
あっ、忘れてた。今回の病名は、急性扁桃炎。
変な別名があれば、追って紹介しますね。