みなさん、お元気ですか?
春なんだか夏なんだか判らない気候に振り回される私をよそに、確実にやってくる天敵、梅雨。
ランコムのSPF50++++を見方に着けて、日常を送る日々にも随分と慣れてきました。
でも、やだな。
紫外線!
そうそう、今週末からツアーが始まりますね。
今回はそのことについて書こうかな、なんて。
「女神たちの売春」
かれこれ三年越しのツアーとなります。
時間が空いているのにも関わらず、私たち女王蜂の新作アルバム「奇麗」を聴いて、私たちのMVやプロモーション、もしくはお友達の誘いに乗って、ライヴに来てくださる方々が全国7都市にいる、、それだけでありがたい話です。
ここ最近毎日ツアーのお稽古をしていて、私、思うことがあって。
踊る、踊らせるって、なんなんやろう、と思いました。
あのビートが胸を熱くさせる!
あのコードが胸の琴線をなぞる!
あの声色が私の心をこじ開ける!
私は、色々なライヴを観に行く度に、素晴らしいライヴの瞬間に立ち会う度に、最早音程やBPMなんかじゃなくて、ステージや客席なんかも関係なくて、もうその空間、空気の総てが高揚していると言うか。
難しいな、死ぬまでに答えを出したいな。
こーゆー曲、好きでしょ?
って曲も好き。
だけど、生きることは気付きの連続やから「ああこの歌詞には、このムードにはこーゆーわけが隠されているのかしらね」
なんて、勝手に解釈出来る余地があるものが、やっぱり私はすごく好きやなあと思って。
もっともっと、ああして、こうしよう!なんて誓ったりするわけです。
売春と言うタイトルがラジオの電波やプロモーション現場ではいかんせん角が立つようで。
パーソナリティーのおじさまやおねえさまがツアータイトルをサラッと読み上げてから、苦笑いする顔を思い出す。
それは一回や二回ではなく。
「売春って悪い言葉なんだよ」
なんて周りに言われてもピンとこなくて、随分と困惑しました。
だってあなた、放送禁止用語だって使ってるじゃない。
私なんて、死んじゃえ!とか気持ち悪い!でさえあまり使わないようにしているのに。
男性で使用する一人称が「俺」の人が目上の方やたくさんの方の前で「僕」を使い出すのって不思議ですよね。
敬語なのに一人称を俺にしているひともいるし、なんだか見ていると食物連鎖弱肉強食の構図を見ているようで興味深くて、自由研究中です。
その自由研究の、経過発表が新しくリリース致しましたMV「売春」です。
なんか、思うの。
性別も人生も大概コスチュームプレイだな、って。
「業界生活アウトー!」みたいな放送禁止用語も嫌だけれど、下校途中の小学生のいじめっ子軍団がいじめられている子に言い放った
「大丈夫、こいつドMだから」
のほうがもっと嫌。
発言は行動と相まって初めて効力を発揮するのだと思う私には、言葉だけだとフィクションのような気がして。
車内広告のセンセーショナル!スキャンダラス!な謳い文句も、
時代に乗り遅れていますね。
新聞もテレビもないもん。
情報源は周りにいるメンバーやスタッフ、もしくはデート相手だけ。
とんだ世間知らずの箱入り娘だわ。
奇麗をリリースしてから、たくさんのお手紙が事務所や私の手許に届きました。
思い思いの感想が書かれていて、そのひとだけの筆跡、そのひとだけの自己紹介、大事に読ませて頂いています。
保管用に使っていた箱から、とうとう溢れ出す量になっているので、新しい箱の購入を考えています。
今回のツアーでまたいくつかのお手紙を頂くことを楽しみにしています。
絵も嬉しいな。
勿論プレゼントも嬉しいけれど。
ライターさんによるディスクレビューも嬉しいけれど、やはり音楽業界や出版業界に日常に生きる方から頂くお言葉と、日常の生活用品として、もしくは鎮静剤や発火材BGMとして女王蜂の音楽を使ってくださっている方々からのお手紙の方が私には、グッとくるのです。
そうそう。
ドレスコードね。
辿り着くまでに長くなりましたね。
ドレスコーズと勘違いしたひとたくさんいるでしょう。
よい傾向だ!
「今回のツアーには、ドレスコードはないのでしょうか?」
といった声をいくつも頂いて、この度コラムを書こうと思ったのです。
女王蜂のライヴには、ドレスコードやジュリ扇子、ハイヒールがつきもの!と思ってらっしゃる方も多いのかもしれませんが、、そんなに強くアナウンスをしたことはありません。
あ!ダイヴはあかんで!
これはアナウンスしときますね。
怪我とかほんといややもん。
今回、ドレスコードは設けていません。
・何故設けないか。
事務所やレコード会社から、ドレスコードを設けるとライヴの敷居が高いのではないのかと言われ泣く泣く、、と言った理由ではなく
私にしては珍しく、浮かばなかったのです。
ただひとつ、女神の格好をした女王蜂が七つの都市で自分たちの旬を売りさばいたライヴを繰り広げる、と言う構想だけでこのツアーを決めました。
またすぐドレスコードは復活します。
とにかく今回は、ありません。
好きな格好をしてきてください。
ただ、お洒落さんを見ると、私たちは楽屋で
「私のコスの子おってんけど!」
とか
「あの子盛れてたわあー」
といった会話を繰り広げることになって、とても嬉しいし、アガります。
私たちは女王蜂。
三年ぶりに春を売りに、行きます。
では、ライヴハウスで
XOXO