文 : 恋の赤ペン先生・阿部卓哉
Tue.6.Aug.2013
あのですね、もはや「サプライズ成功」って字面を見るだけでまあまあクルんですけど、レストランとかそういう飲食店で店ぐるみでサプライズバースデーやってるのあるじゃないですか。あれ、今後お断りさせて頂いてよろしいでしょうか。
気になる女の子と食べログで3.5点以上の素敵なレストランで食事中、遠くから「おめでと~!」という声というか音声が耳にはいる、ふう、この店もそれか、始まったよと思いながらそっちを見ると、当然のようにお店のスタッフもなんだか総動員で祝福、少し照れながらなのかあのソングを歌う連中。ったくイヤになっちゃうわね~と思ってると、おやおや?群衆の中に厨房から出てきたと思われるコックたちもいるじゃないか。そうか、どうやら今日はスタッフが少なめでお祝いのボリューム感が出せないのでコックも出てきたのか・・・てか、こっちに出てきてねー料理あるし!!!!!びっくりしましたね、慌てましたね、ぼくは慌ててコックの服を着てるやつの首根っこを掴んで厨房に戻しましたよ、頭の中で。しかし、そんなぼくの意に反して女の子は笑みを浮かべて手のひらを何度も合わせてる、え?知らない人だよ?
まあ、少しお洒落めなカフェで、資料広げて打ち合わせ中、明かりが消える店内、おや?停電かなと思ったのも束の間、店内のBGMが「ハッピバースデー!」ってあの曲に・・・関係ねーし!ロウソクの火に当たった当事者の驚き笑む顔がまた俺を苛立たせる。おれ関係ねーし、資料みえねーし。
隣の席に花火が突き刺さったケーキが運ばれてくる・・・なんかパチパチうっとおしいわ!せめて普通のキャンドルでっ。
結局、総動員な店側に問題があるのか、勝手にやれよっていう客側に問題あるのかわかりませんが・・・サプライズバースデー、今後やめてください。絶対にやめてください。そして、本日、サプライズバースデーを禁ずる会を発足致します。
イラスト:麒麟・川島明
■恋の赤ペン先生
steady.9月号(宝島社、8/7発売)
“夏♥恋ざわめきトーク”のコーナーに登場してます。
■川島明
川島明のなんとなくにっき
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