文 : SUZUKA
Sat.16.Mar.2013
つい数日前には15度まで上がった気温。
なのに寒さが舞い戻って、3月も半ばだというのにパリは大雪。
そんな夜、私はカルチェ・ラタン地区サンミッシェルに足を運びました。
雪のパリって素敵ですよね~。
映画の中の風景のよう。
雪に隠れた犬のフンを踏みつけまくりなのが現実なのですが・・・。
さて。
雪の中、犬のフンを踏みながら私が向かったのは、パリの小さな映画館。
今夜はここで、「Tu seras SUMO(君は相撲取りになる)」邦題「辛抱」という、フランス人女性監督Jill COULONさんが撮ったドキュメンタリー映画の、プレス向け試写会があったのです。
悪天候のせいで、残念ながら満席ではありませんでしたが、小さな映画館はSUMOドキュメンタリーを観に来たフランス人達で賑やかに。
私の後方からは、フランス人男女の、
男「オレ、日本語しゃべれるぜ~『シェイシェイ』!」
女「それは日本語じゃないわよ。日本語は『ドモ、アリガト』よ」
チュッチュッチュッチュ(キス効果音)
などという、脱力しちゃうようなラブラブ会話が聞えてました。
とてもフランスらしくて、よろしい。
映画の内容を簡単にご説明しますと、北海道旭川に暮らす高校3年生のタクヤが大島部屋へ入門するため上京、そんな彼の力士を目指す姿を追ったドキュメンタリーです(我ながら、簡潔なストーリー説明だ)。
何が面白いって、まずはもちろん普段目にすることのできない相撲部屋の稽古の様子、兄弟子達とのやりとり、相撲後援会のパーティが見れること(このシーン、すごかったです)。
そして何よりグっとくるのは、フランス人ならではの視点で映し出される日本の情景・相撲の情景、です。
ただ、翻訳のミスが数ヶ所あったのがとても残念でしたが・・・。
公式サイトのリンクを貼っておきます。
トレーラーが見れますので、ご興味を持った方はのぞいてみて下さい。
http://tuserassumo-lefilm.com/
フランスでも日本の武術はとても人気が高く、柔道や剣道、そして合気道がたくさん学ばれています。
私の家の近所には、「忍術」を教える学校もあるくらいです。
(この忍術学校、取材に行ったことがあるので、またの機会にこの「忍術学校」についてもコラム書きますね・・・お楽しみに。ひひひ)。
でもやはり、私はまだ相撲を学ぶフランス人には出会ったことないですねえ。
巨体と巨体が、ほぼ裸でぶつかり合うスポーツ。フランス人の目には奇異に映るようです。
私の義理母は、TVで相撲が映るたびに笑いが止まらなくなり、
「ごめんなさい、スズカ。馬鹿にして笑ってるんじゃないのよ~、でも笑いが止められないの~」
とゲラゲラ大笑いしてます・・・。いいけど。
こういう日本人でも見る機会の少ない日本の文化の舞台裏が、素晴らしいドキュメンタリーとなってフランスで紹介されること。
しかも、監督がフランス人だということは、本当に嬉しい事だと思います。
それではみなさん、アビヤントー!