文 : SUZUKA
Fri.23.Nov.2012
パリで見つけた「ジャパニーズ・カルチャー」を紹介しているこのコラム。
そして私が働くTV局もJカルチャーを紹介しているワケですけれども、ゲームやアニメ、J-POPだけではなく、伝統的なトラディッショナルのJカルだって(たまには)取材してオンエアしてますよ!
この日は、パリは高級住宅街の16区にあります、東洋の美術品を集めた美術館Musée Guimetに行ってまいりました。
・・・伝統的な日本文化の取材とは!
HOKUSAI
葛飾北斎の特別展示です!
実はこのギメ美術館、北斎の作品を5000品ほど保有しているんですって。
でも、北斎の作品が展示されるのは、2~3年に1回くらいなんです。
なぜ常時展示をしていないのかと、浮世絵は古い時代の美術品のため、光や空気の状況などが品質に影響を与えてしまうため、保存状態管理をするために常設展が出来ないんですって。
そんな貴重な機会のHOKUSAI展!
(作品へのダメージを与えないためにも、貼っている写真は美術館から許可を受けて撮った映像からのキャプチャー画像です)
浮世絵、版画が多く展示されています。
富嶽三十六景シリーズの神奈川沖波裏も展示されていて、感動の嵐!感動の大波!!
昭和の子供だった私ですが、その当時、永谷園のお茶漬けを買うとついてくる応募マークを送ると、世界の名画カードセットが当たる!!っていうキャンペーンがあってね・・・(今もまだやってるのかしら?)
私はそれで、葛飾北斎のカードセットを見事に当てまして、いつもカードを眺めてほくそえむ小学生時代を送ったんですよ。
まあ、フランス人視聴者に「永谷園のお茶漬けの茶漬けがっ!!」なんて熱弁を振るってもワケが分からないと思うので、オタクなフランス人向けに、
「この大波が描かれた絵は、ポケットファイター(ゲームね)のイブキというキャラでコンボフィニッシュを決めると出てくる背景画にインスピレーションを与えました!」
なんてリポートしましたよ。
個人的には、北斎の妖怪百景のシリーズが大好きなんだけど、このシリーズからも数点の展示が出ていて、眼福!眼福。
日本のポップカルチャーも、元をたどれば伝統文化に繋がっていきます。
そんな素敵な新旧どちらの日本文化も、たくさんフランスの人達に伝えていきたいと、これからも日々一意専心努めて参りたいとあらためて胸に誓った取材となりました。
それではみなさん、アビヤントー!
写真は、この取材を担当してくださった、ギメ美術館の日本セクション担当されているエレーヌ・バユー女史とのカット。