文 : SUZUKA
Thu.10.Jan.2013
皆さま、新年明けましておめでとうございます。
本年度も、フランスにおけるJ-カルをリポート続けて参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
2013年の一発目は、J-カル・ド・パリ、…ではなく!
「J-カル・ド・ニース」です。
なぜ南仏の都ニースの話なのかと言うと、私の夫実家がニースでございまして、クリスマス休暇をお嫁さんブリッコで過ごしてきたからです。
いやぁ、どこにとついだって嫁って大変よね!でも最近じゃ昼寝が出来るくらい図々しくなれてきたわ!!
夫実家の話はJ-カルに無関係なので割愛します(もし万が一、聞きたい方がいらっしゃいましたらリクエスト下さい。番外編で書きます)。
ここニースは、多分フランス国内でもかなり早い時期にJ-カルが浸透した街でもあります。
それはなぜかというと、まだ全然日本関係の店が存在しなかった1993年当時(日本人街にある日本人経営のお店は別ですよ。いわゆるフランス人が経営するオタク屋さんの話ね)、ニースの日本好きオーナーによってオープンしたのがこちらのこの老舗です。
アキランコ
店看板にはAKIRAと書いてありますが、これで「アキランコ」と呼ばれているとのこと。
これは「メガネっ娘」とか「ドジっ娘」の「ッンコ」から来てるんだわ!オタクだわっ!!ニース、すごい・・・!濃いオタク臭!!
とか思ってたら、全然違いました。
「AKIRA & Co.」
・・・普通の名前でした。
この1993年というのは、アニメ「ドラゴンボールZ」がフランスを席巻していた時代です。
今でこそ、玉石混合たくさんの日本漫画がフランス語に翻訳され国内の書店で売られていますが、この頃はまだまだフランス語で読める日本の漫画は少なく、しかも出版は日本でのソレより大分遅れていました。
(余談ですが、TV局で働く前は私も漫画の翻訳家をしていました。楽しい仕事だったなぁ・・・。TV引退したら、またやりたい)
で、このアキランコのお店では、日本から様々なオリジナル漫画を輸入販売していたのですが、TVでドラゴンボールZを見ていた子供たちが次週まで待ち切れず、続きがどうなるのか知りたいがために、読めもしない、そして値段の高い輸入版ドラゴンボール漫画をこの店に買いに集まったのです(ドラゴンボール限定ですが、この、日本語漫画が売れまくったことはフランスで社会現象とまでなったのよ)。
買物以外にも、ネットがまだ全然浸透していなかったこの時代、この店にくれば同じ趣味を持つ仲間に出会えると、週末は日本オタクでごった返しの大人気店でもあったのです。
残念ながら、ここ近年ではネットで簡単に日本漫画やゲーム、グッズが入手できるため、こういったお店はフランス全土で潰れ始めています。
私も久しぶりにこの店に足を運びましたが、当時の賑やかな面影はなく、ちょっと寂しかったです。
店内はこんな感じ。
奥にいる男性がオーナーさんです。
フィギュアも売ってます。
Tシャツなどのグッズも。
日本からのエッチ系雑誌も輸入販売していたわ☆
いずれ書きたいと思いますが、日本のエロ!J-エロカルチャーも、こちらフランスで人気があったりします。
モロ見えばかりの欧州風にはないチラリズムがそそるらしい・・・。
この日は、遠縁の少女のクリスマスプレゼントのために漫画(私の大好きな、くらもちふさこ先生の「天然コケッコー」フランス語版を購入した)を購入したのですが、
「女の子へのプレゼント包装するよ!」
と差し出されたのが、スイッチガールの袋でした~。
ドラマも日本で流行ったらしいですね。
うちの局でも日本ドラマを放映したいのですが、ドラマの版権って高くて手が出ないのよね・・・。
おっと、愚痴になりそうなのでこの辺で。
それでは皆さん、アビヤントー!