文 : 飯室 大吾

飯室 大吾

飯室 大吾

FM802
RADIO∞INFINITY DJ
(毎週木曜24:00~27:00)

11月12日生まれ B型。
学生時代はバンド活動と飲酒活動中心にすごす。
卒業後は東京でコンサートプロモーター会社に就職。
中学生の頃から抱いていたDJという夢を捨てきれず、チャレンジ。
2006年FM802DJオーディションに合格、同年10月「FUNKY JAMS 802」でDJデビュー。
マイケル・ジャクソンからパンク・ハードコアまで音楽はなんでも大好き。

趣味:飲酒 散歩 自転車ドライブ
特技:ジブリアニメの名場面&名セリフがたくさん言えます!!
好きな言葉:いつも心に太陽を!!

(PM11:28パソコンに向かう) 

なるほどそういうことか。毎晩お酒呑みに行ってるから部屋のCDの整理もできないし身の周りの色んな事が片付かないんですね。まっすぐ帰るとこんなにも時間ができて洗濯もできるしトイレの掃除もできるしこうやって原稿も書ける。
ちなみにここ何年かは白ワインが好きでたまに日本酒に浮気する時以外はボトルを空けて終了!って感じなんですけど、最近、翌日の残り方がハンパない。ワイン自体が体に合ってないんじゃないかって薄々気付いてはいるけどそれは認めない。

型破リヰナ、創刊おめでとうございます。
僕、こないだ籍を入れました。ありがとうございます。

(PM11:48白ワインとビールを買って近所のスーパーから帰宅。まだ呑んでない)

 自分は薄暗いエレベーターに乗っている。気付いた時から乗っているからどこに向かっているのかはわからない。ある階で停まってドアが開くとかなり眩しい光が入ってくる。そこは建物のフロアではなくて広場のような、つまりすぐに屋外に続いていて、今はどうやら昼らしい。目が光に慣れると扉が開くのを待っていた人達が外にいることに気付く。それもかなりの数の人が立ってこっちを見ている。大勢の人の最前列には見覚えのある顔がいくつか並んでいる。でもその人が仕事場の人なのか同級生なのか、自分との関係がいまいちわからない。エレベーターに乗っていたのはどうやら僕一人だったようで、よくわからないまま前に一歩踏み出すと自分も昼の光に照らされる。そこで初めてある事に気付く。

(AM12:26洗濯機を回し始める)
 
大体、酔ってる時に限って勢い任せの大胆な約束をしてしまうのは何なんだろう。もちろんしっかり覚えてない。後日、意味不明な連絡に驚く。記憶の答え合わせの為にまた呼び出して呑む。
 お酒の席で人に嫌な思いをさせたり、テイストは如何にせよその場を台無しにするのがヒドい。心当たり、あります。ほんとすいません。
めちゃくちゃ後悔する。なんでそんな事になったのか自分なりに考える。
「こう見えて日頃、俺って結構ストレス溜まっちゃってたりするのかな」
「実は、毎日感情を抑えて過ごしたりしちゃってるのかな。テヘヘ。」
僕の人生のバイブルに、山口 瞳さんの“酒呑みの自己弁護”という本があるんですが、僕の場合、弁護どころか懺悔にもなってなくてただただ情けない。

(AM1:46洗濯物干して風呂に入ってビール持ってパソコンの前に戻る)

じゃあ、なんでまた呑むのか。

日本のサラリーマンがベロベロになるまで呑むのは一種の自殺願望だと黒鉄ヒロシさんがおっしゃってましたが、自分の場合は少し違うような気がする。
眠れないから呑む。それはある。夜行性人間は習性として夜にゲンキになる。一日を終わらせる為に呑む。一日頑張った自分に乾杯!の思想に基づいて、それも間違いじゃない。

(AM2:17つまみの冷奴を持ってくる)

何かを好きになったり夢中になることに理由も説明もいらない場合があるような気がする。僕はFM802というところでラジオDJをしていますが、何故DJになりたいと思ったのか。正直なところ、理由ってないんです。高校生の頃毎晩FM802を聴いていて気付いたらDJになりたいと思っていました。きっと挙げようとすれば無数に出てくるんだろうけど、やっぱりこれに尽きる。理由はないと言ってしまえます。

アンケートとか自己紹介で“趣味”の欄に“映画鑑賞”と書こうとするんだけど、月に何本も観ている訳じゃないしこだわりがある訳じゃないしなぁ、っていう人いる?あなたが何かを好きでいることに理由も説明も裏付けもいりませんからね。
ただ、大人になって生きていれば理由と説明が必要な場面は確かにある。でも、最近そんなことばっかだからちょっと疲れるな。
 
では、酒の場合はどうなのか。理由も説明もいらないのか。
同じように理由はないと言ってしまうこともできる。ひたすら好きだからあたしゃあ一人でも呑みますよと。
ただ、人と呑む酒には、僕には少しだけ理由があります。

さっき書いたエレベーターのお話しの続き。エレベーターを出て人の前にでると、自分がほとんど服を着ていないことに気付くんです。それもズボンとパンツを履いていない。あろうことか下半身が半裸。
恥ずかしくてしょうがない。かろうじて着ているTシャツでどうにか局部を隠そうとするんだけどサイズがぴっちぴち。どうやら靴も靴下も履いていない。真昼間に僕は大勢の人に囲まれてどこかに案内をされるんだけど、その人達が僕の非常事態に気付いているのかいないのか、よくわからない。でもみんなが僕のことを笑っているようにも見える。
という僕がよくみる夢のお話しなんです。シチュエーション違いでもう何十パターンとこの夢を見ました。但し決まって僕は下半身半裸。

 夢診断を信じる信じないは別として、この手の夢を見る人って自分を曝け出せないでいたり、そうすることに恐怖を感じてる人らしいんです。
やかましわい!ほっとけ!と言いたいとこだけど当たっていなくもない気がしてしまう。

いつも一緒にいる仲間に対してもそりゃあ日頃は格好も付けるし背伸びもする。人間的な未熟さがバレないようにちっちゃい嘘もつく。そんな自分が嫌いだから酒で自己偽装装置の反応をわざと鈍らせる。

人に対してどこかで素の自分をみせておきたい。腹の底にある物を外に出しておきたいという気持ちがある。酒というドライバーを使ってきつく締まってる自分のネジを何本か抜いてやることでやっと言葉にできない共通言語を人と共有できるような気がします。(この時に抜くネジの本数に注意!と自分に言い聞かせる)

なので、これからも自分のプロフィールの“趣味”の欄には“飲酒”と書きます。ただ、体には気を使いながらですけど。

(AM2:44実は呑み始めていた白ワインを呑み干して上書き保存を完了させる)